青木恵子は本当に無罪でいいの!?東住吉事件から現在、長男朴龍との再会


1995年に小学6年生の我が子を放火により殺害した罪として死刑判決が出ていた青木恵子。しかしその判決は2016年8月10日まさかの逆転無罪なるのです。当時の事件の内容から現在までを一気に振り返ってみます。


東住吉事件はどんな事件だったのか?青木恵子・長男・朴龍の関連は?

事件は1995年の大阪市東住吉区で起きました。青木恵子・長男・朴龍、そして被害者とされた青木めぐみ(当時11歳)が住む住宅で火災が発生、小学6年生だった青木めぐみはその火災で焼死します。被害者となった青木めぐみの写真が↓こちらです。

火災は民家のシャッター付き駐車場で発生、家の中には彼女の実の母である青木恵子、内縁の夫の朴龍晧、長男、そして長女・めぐみが暮らしていました。火災は浴室の隣になった駐車場で発生、青木恵子、朴龍晧、長男の3人は脱出できましたが、入浴中だった長女・めぐみは逃げることができず焼死したのです。

火災当時浴室にいた、たった11歳の女の子はどんなに苦しかったことでしょうか…。他に家族が3人もいて助け出すことは出来なかったのでしょうか…。

住宅火災は放火による殺人事件とされた、青木恵子・長男・朴龍はこのことを現在どう思っているのか…

この住宅火災は自然に起きてしまった火事ではなく、故意に起きた放火による殺人事件ではないかという疑いが強まりました。最初に疑われたのは青木めぐみの実の母親である青木恵子です。現在は52歳ですが、当時は31歳とまだ若い年齢でした。

なぜ青木めぐみの実の母親である青木恵子が疑われたのかというと、2人の同居人であった朴龍晧(ぼく・たつひろ)49歳、当時28歳が、自らがやったというように自白したからです。

数日後青木恵子も同じように自白をし、この住宅火災は事故ではなく、事件であるというように裁判で扱われました。その後、青木恵子と同居人だった朴龍晧は無期懲役刑となり、ここから約20年間の間、牢獄に入ることになってしまいます。

青木恵子は娘に保険金を、朴龍は娘を強姦…長男は現在このことをどう感じているのか…

2人が無期懲役になった後、この事件は当時、このように↓まとめられていました。

・青木恵子は小学生の娘に保険金をかけた

・朴龍晧は娘を強姦したあとに放火殺害した

2人は協力関係にあり、青木恵子はお金のため、そして朴龍晧は自身の強姦という罪を隠すために事件を起こしたのだという結論に至ったのです。なんてむごい内容なのでしょうか…。母親か長男か…誰か守ってやれる人はいなかったのでしょうか…。

しかしここで忘れてはいけないのは、この事件が「無罪」となる経過を辿ることになるということです。一体どうしてそうなったのでしょうか??

青木恵子も朴龍も無罪だったこの事件を今一度振り返ってみましょう…

ここで事件を表形式で振り返ってみます。

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1995年7月22日 住宅で火災が起きる
1995年9月 2人とも逮捕されるが、翌日から容疑を否認
1999年 朴龍晧が自白し、大阪地裁はそれを根拠に無期懲役を言い渡す。
2006年 最高裁判所で無期懲役が確定
2009年 青木恵子と朴龍晧は再審を要求した。
2012年 捜査方法が不自然だという理由で再審開始。
2016年 再審の結果、無罪が確定

このような流れで無罪になるのです。

青木恵子と朴龍晧の写真、事件発生当時と現在を比較

2人の写真はこちら↓、これが事件当時と現在が比較できる写真です。左上の写真では青木恵美子が31歳、朴龍晧が28歳でした。

そして最近の写真がそれ以外の3枚です。2人の無期懲役という死刑がなくなり開放されたときの様子です。死刑から一転して無罪になりとても安心している様子にみえるのです。

母・青木恵子と長男の再開…朴龍は現在これをどう感じているのか

青木恵子には長男がおり、釈放されてから彼女はすぐにその長男と再会しています。2人は強く抱きしめ合っていましたが、しかし青木恵子の自白調書には次のような内容が書かれていたと言われています。

青木恵子も朴龍晧も「死刑という冤罪をかけられていた被害者」というように扱われています。しかし本当のところはどうだったのでしょうか。調べていると、ネットの中で、その真相についての考察が詳しくされているものを発見しました。その一部をご紹介します。

青木恵子と朴龍晧は本当に無罪だったのか…

論点となるのは、朴龍晧の青木めぐみに対する強姦です。これについては、朴龍晧の本人から自白があった通り、たった11歳の女の子を28歳の男が強姦しました。しかしこの自白も、警察側が度の過ぎた取り調べを行った為、朴龍晧がそのように嘘の自白したという見方もあります。朴龍晧本人も以下のように供述しているのです。

「捜査段階で警察に拷問され、虚偽の供述をさせられたが、自分はこの事件にいかなる関与もしていない、無実である」

「(警察に)うその自白をしたことは人生最大の後悔だ」

このように警察の拷問を免れるために嘘の自白をしたという主張をしています。

しかし、ネットでは以下の様な見解が広がりました。

「青木恵子は、事件から僅か50日後の任意の取り調べで自白したくせに、警察ばかり批判するな!」

「青木恵子が小学生の娘や息子に、災害死亡保険金がそれぞれ1,500万円と2,000万円の生命保険をかけていたことについて報道するマスゴミは非常に少ない。」

「朴龍晧が11歳の青木めぐみちゃんを強姦=レイプ(性的虐待)し、被害者の膣から精液が検出されたことは、 判決文や朴龍晧と青木恵子の両受刑者の支援サイトなどから間違いない。」

このように、まだ完全に無罪と断定することはできないのではないかと、世間の一部からは疑惑付きの無罪判定と判断されてしまいます。確かに殺人は起こしていない=この件に関しては無罪になるわけですが、2人は娘に対して何もしなかったわけではないのかもしれません。他の刑や罪は立件しないのでしょうか…。それとも既にその罪を償った分だけ刑務所にいた…という判断になるのでしょうか…。

再現実験が鍵となった、青木恵子と朴龍晧は本当に無罪だった

当時の裁判官の決定により行われていなかった再現実験が別の裁判官の判断により行われた結果…朴龍晧が自供した通りの内容で火災を起こし娘を殺害することは不可能であることが判明しました。

裁判資料によると、朴龍晧が床にまいたとされるガソリンの量は約7ℓです。それだけの量のガソリンにライターを使って着火させようとすると、火をつけた本人が大やけどを負う可能性が極めて高く実行は不可能でした。

私自身も再現VTRを見てみましたが、朴龍晧が自供した通りのやり方では科学的に不可能…火災は車の不具合による自然発火ということが判明したのです。再現VTRで自然発火する様子が映されましたが、火の回りは大変早く、当時車庫や風呂場にいなかった家族が気が付いた時には助け出すことができなかったというのが真実のようなのです。

朴龍晧が在日韓国人という点が世論を誘導

朴龍晧は娘を強姦していたと刑務所の中で自供しました。しかしそれを刑務所の中で初めて聞いた母・青木恵子は信じなかったと言われています。娘がそんなことをされているのに、母が気が付かないことがあるのでしょうか…。確かに娘が真実を話していなければ母親は気が付かない場合もあると思います。しかし大抵の場合は気が付くのが母であり家族ではないでしょうか…。

朴龍晧が在日韓国人である事実は、一部の感情的な人々を煽った一面があったと思います。「また在日韓国人の事件か…」「在日韓国人とは関わらない方がいい」そういった感情を湧きあがらせてしまったのです。その要因となったのは彼が刑務所の中で「娘を強姦した」と自供したことにあります。

しかしもしこの強姦の件も無理やり自供させられたものだったとすれば、そして彼が日本人だったとすれば、世間の見方は違った形をとったかもしれないのです。

韓国籍が青木恵子と朴龍晧が無罪を勝ち取った要因にもなったのか

人の善し悪しは国籍で決まるものではありません。しかし事実、在日韓国人という国籍は世論を敵に変えてしまったところがあると思います。青木恵子と朴龍晧は幼い子供2人に多額の保険金を掛けていました。不自然かもしれませんが、当時はそういうことをする親が今より多くいたことも事実です。つまり彼らだけではなかったはずです。

当時2人の稼ぎは合わせると約70万円だったと言われています。事件の半年前に4000万円の新築マンションを購入しています。そして家族の仲は悪くなかったと言われています。

これは仮説ですが…もし朴龍晧と青木恵子夫妻が2人とも日本人で、月70万の稼ぎがあり、家族は仲が良くて、新築のマンションを購入したばかり、強姦の話は嘘の自供だった、火災は自然発火だったとすれば、2人は全くの被害者になってしまうのです。

朴龍晧が在日韓国人だったことにより、このニュースは日本中の多くの人の記憶に残ることになります。その中にあったほんの少しのチャンス…差別を受けているかもしれない人を救わなければという人々が立ち上がり、再現実験を要求しその申請が通ることになります。

母・青木恵子は全くの無罪の可能性、失った時間はお金で解決できるものではない

娘が強姦されていたことも知らなかった母・青木恵子は全くの無罪の可能性があります。にも関わらず、娘を失った辛い時期に刑務所に入らなければならなかったのです。「長男はちゃんと生きているのか?」塀の中で1日たりとも心配しなかった日はなかったのではないかと思います。

一部のネットユーザの中には、青木恵子と朴龍晧に国家賠償法が適応されれば、それぞれ年間約450万円×20年間分の金額が支払われることについて「在日韓国人は国に帰れ」等の悪質なコメントが集まっています。しかし20年という長い間、無実の罪で塀の中に入れられる行為は決してお金で解決できることではないのです。

2人の無期懲役刑が決定される直前まで裁判長を務めていた滝井繁男(2015年2月死去)は、当時無罪を支持していたことが後にわかりました。彼は無期懲役が決定される約1ヵ月前に定年退職してしまいます。彼のいなくなった机の上には「証拠不十分で有罪は破棄」というメモが残されていたのです。

無期懲役の判決を下した裁判官はたった1ヵ月しかこの事件を担当していなかったのかもしれません。