ショーコショーコー…麻原彰晃(オウム真理教)の歌はなぜ中毒性があるのか


麻原彰晃(本名・松本智津夫)を尊師と仰いだ「オウム真理教」。実態は宗教団体ではなく、地下鉄サリン事件など悲惨な事件を巻き起こし日本中を震撼させたテロ組織です。今回は、耳に残るメロディの音楽や歌を用いた巧みな勧誘活動に注目していきます。

音楽を利用して洗脳に導いた麻原彰晃

90年代日本列島を震撼させた「オウム真理教」(現Aleph)

宗教団体との位置付けですが、地下鉄サリン事件など多くの犠牲者を出したことで知られる、実際には危険なカルト集団です。

そのオウム真理教は信者を獲得するため、歌や音楽を利用した巧みな手法で布教活動を進めていきました。

オウム真理教は実に多くの楽曲を作成し、直営グッズショップでカセットテープを販売したりしていたのです。

また、オウム真理教信者によって1998年に結成された「完全解脱(かんぜんげだつ)」というロックバンドが存在していたことも。

キリスト教のゴスペルや日本の祝詞に代表されるように、歌や音楽には気分に影響を与えいわゆるハイの状態にさせるという洗脳効果があることがわかっています。

本来宗教と音楽の親和性は高く、オウム真理教もその効果を利用したというわけです。

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麻原彰晃を讃える「尊師マーチ」

数あるオウムソングの中で最も知名度が高い歌は、「尊師マーチ」です。

「尊師マーチ」は、その軽快かつ覚えやすいメロディーとリズムで構成され、教団或いは麻原自身を象徴する一曲となっています。

オウム関連の報道特番やドキュメンタリー番組で繰り返し使用されているので、当時を知らない幼い世代も一度は耳にしたことがあるでしょう。

最初のフレーズは2音の単純な繰り返しであり簡単に演奏できることから、事件後にテレビでそれを覚えた全国各地の小学生たちが学校でリコーダーやピアニカで演奏するという社会現象を引き起こしたほど。

オウムソングはほかに「真理教、魔を祓う尊師の歌」、「エンマの数え歌」、「極厳修行者音頭」などがあります。

「尊師マーチ」は選挙ソングだった

麻原彰晃らオウム真理教は政党「真理党」を結成し、1990年(平成2年)の第39回衆議院議員総選挙に立候補しました。

その際選挙ソングが作られ、

中野の彰晃、杉並の彰晃」(=地元選挙区を指す)
消費税廃止だ」(=1989年は消費税導入の年)
福祉推進だ

などの選挙対策フレーズが入っていましたが、のちに最終解脱者である麻原彰晃を称える楽曲「尊師マーチ」に改められました。

この選挙ソングは選挙活動として、麻原彰晃のお面をかぶった信徒の奇抜なダンスパフォーマンスとともに歌われました。

他の候補者のポスターをはがす妨害行為をしたりとやりたい放題でしたが、その派手な選挙活動もむなしく、麻原を含め立候補者全員が落選しました。

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麻原彰晃を称えるプロパガンダで信者を洗脳

オウムソングの内容は、ほとんどが教団の教義や麻原を称えるプロパガンダです。

過激な歌詞の歌も多く存在し、例えば、

「麻原彰晃およびオウム真理教への帰依、絶対服従」
「(教団が求める)真理の実践行為(たとえば「ポア」の肯定)の推奨、強制」
「教団に入らない或いは背いた場合、死後受けることになる苦しみ」

引用元:ニコニコ大百科

など。

楽曲はほとんどが電子楽器で構成されていて、安っぽい印象を受けます。

が、これこそがオウム真理教の狙いです。

トランス音や単純な繰り返しを多用することで、マインドコントロール(洗脳)効果を狙っているとされています。

さらに、バックコーラスに麻原のマントラ(読経)をさりげなく流すなど、洗脳効果を高める細工がなされているものも少なくありません。

有名アニソンに酷似!?「救えオウム ヤマトのように」

オウムソングの中には、有名なアニメソングに酷似した歌があることで問題になったこともあります。

「救えオウム ヤマトのように」という歌の伴奏は、ささきいさおのヒット曲「宇宙戦艦ヤマト」のキーを短調から長調へ変えただけ。

同曲を編曲した現・ひかりの輪音楽奉納部長の小林由紀によれば、1993年、麻原彰晃から「宇宙戦艦ヤマト」のリズムを変えずにメロディーだけ変えた曲を作るよう指示を受けたという。

完全に盗作ですね・・・。

麻原彰晃は大の音楽好きだが音痴!?

布教・洗脳活動に音楽の力を利用したのは、教祖・麻原彰晃自身が音楽が好きであったことも大きく影響していると言われています。

ソ連崩壊後のロシア連邦に進出しオウム真理教モスクワ支部を開設する傍ら、麻原彰晃は音楽好きが高じて、ロシア人の演奏家を集めて専属のオーケストラ「キーレーン」を設立しました。

「キーレーン」責任者は石井紳一郎で、オウム真理教には石井のほか音楽教育を受けた幹部が居たとされています。

その才能を集結させオウム真理教は非常に多数の宗教曲を製作しました。そのほとんどが麻原彰晃自身の作詞作曲とされてはいますが、真偽は定かではありません。

麻原は自ら”音痴”と認めた上で、「一般的な旋律とは異なる神々の使者として意識的に現れた音や声を表現することのほうが重要であり、敢えて音程を外して歌っている」と説明したことも。

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オウムソングは、「オウマー」と呼ばれるオウム真理教マニアらの手により、ニコニコ動画やYoutubeをはじめとした動画サイトで投稿されているので視聴したことがあるという人もいるでしょう。

オウムソング動画はネタになりやすいのも確かですが、ただひたすらに麻原彰晃を称える内容となっているので、くれぐれも洗脳されないよう注意が必要です。

オウム真理教が一般市民に向けて世界で初めてサリンという化学兵器を利用して大量殺戮を行ったことで世界を震撼させたテロ組織であることを決して忘れてはいけません。

そして今なお苦しむ遺族やオウムの洗脳から脱しようと必死にもがいている信徒が多数いるということを念頭に置いた上で視聴することが重要です。

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オウム真理教について

オウム真理教は、かつて存在した日本の仏教系(原始仏教、チベット仏教)の宗教団体です。
実態は、数多くの事件を犯し多くの犠牲者を出したことで世界を震撼させたテロ組織です。

多くの反社会的活動を行ったでけでなく、自動小銃や化学兵器、麻薬類の量産を行っていたとも言われています。

1996年1月に宗教法人としての法人格を失ったが活動を継続。
2000年2月には破産に伴い消滅した。
同時に、新たな宗教団体アレフが設立され、教義や信者の一部が引き継がれた。
アレフは後にAlephと改称され、また別の宗教団体ひかりの輪が分派した。
引用元:ミドルエッジ
 地下鉄サリン事件以後、オウム真理教は事実上消失したと言われていますが、オウムの残党にはまだ麻原に対し畏敬の念を抱くものもいることがわかっています。